こんにちは。
九州熊本地方を襲った巨大地震「平成28年熊本地震」から間もなく2ヶ月。
最大震度7を2度観測するという、近代の地震観測史上初めてのケースとなったこの地震。
最初の地震では大丈夫だった家が、2度目の震度7で完全に倒壊してしまった…今回はこうしたケースが非常に多く、余震の怖さを思い知ると同時に、建物の耐震性がいかに重要であるかを痛感しました。
あらためて、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災されたみなさまに謹んでお見舞い申し上げます。
被害状況の確認は今もなお進行中ですが、今回のコラムでは、内閣府が発表した6月7日時点の被害状況をまとめました。
目次:
平成28年熊本地震被害状況①
地震の概要(気象庁情報:平成28年6月7日16時30分現在)
◎4月14日21時26分に発生した地震
ア 発生日時
イ 震源地(震源の深さ)及び地震の規模
ウ 最大震度
震度7 熊本県熊本(益城町宮園)
エ 津波
◎4月16日1時25分に発生した地震
ア 発生日時
イ 震源地(震源の深さ)及び地震の規模
ウ 最大震度
震度7 熊本県:益城町、西原村
エ 津波
オ 地震活動の状況(気象庁情報:6月7日13:00現在)
平成28年熊本地震被害状況②
人的・物的被害の状況(警察庁・消防庁情報等6月7日14:00現在)
◎被害の状況(前震による被害を含む)
都道府県名 | 人的被害 | 住家被害 | 非住家被害 | 火災 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
死者 | 負傷者 | 全壊 | 半壊 | 一部破損 | 公共建物 | その他 | |||
重傷 | 軽傷 | ||||||||
人 | 人 | 人 | 棟 | 棟 | 棟 | 棟 | 棟 | 件 | |
山口県 | 3 | ||||||||
福岡県 | 1 | 17 | 1 | 230 | 1 | ||||
佐賀県 | 4 | 9 | 1 | 2 | |||||
長崎県 | 1 | ||||||||
熊本県 | 49 | 333 | 1,263 | 7,149 | 21,083 | 98,819 | 243 | 991 | 16 |
大分県 | 4 | 24 | 2 | 95 | 2,957 | 20 | |||
宮崎県 | 3 | 5 | 2 | 20 | |||||
合計 | 49 | 345 | 1,318 | 7,151 | 21,181 | 102,031 | 243 | 1,014 | 16 |
平成28年熊本地震被害状況③
避難の状況(消防庁情報:6月6日13:30現在発令中のもの)
(1) 避難指示・避難勧告発令状況
避難指示:1市1町 ( 179世帯 408名)
避難勧告:3市3町1村 (1,107世帯 2,547名)
(2) 避難所の状況
【熊本県】
・152箇所 7,045名(6月7日 13:30現在)
・避難所・避難者数 最大855箇所・183,882名(4月17日9:30時点)
平成28年熊本地震被害状況④ その他の被害状況
(1) 土砂災害(国土交通省情報:6月 7日11:00 現在)
○土砂災害発生状況190件
・土石流等 57 件(熊本県 54、大分県 3)
・地すべり 10件(熊本県 10)
・がけ崩れ 123件(佐賀県 1,長崎県 1,熊本県 94件,大分県 15 件,宮崎県 11 件,鹿児島県 1)
(2) 河川(国土交通省情報:6月7日 11:00 現在)
ア 国管理河川
・これまでに確認した堤防等の被災に対して、堤防天端のひび割れ補修などの応急対策を全て完了(6河川 172 箇所)。
・堤体の変状が比較的大きい11箇所について、緊急的な復旧工事を全て完了。
イ 都道府県・政令市管理河川
・一般被害:なし
・河川管理施設等被害全48河川322箇所
以上、内閣府非常災害対策本部が平成28年6月7日16:30に発表した速報の一部で、数値等は今後も変わることがあります。
最新情報は内閣府ホームページ「熊本県熊本地方を震源とする地震に係る被害状況等について」にてご確認ください。
>>>http://www.bousai.go.jp/updates/h280414jishin/index.html
熊本の新基準は76%どまり。耐震基準は今後どうなる?
もっとも大きな被害が目立った熊本県益城町の調査によると、全壊した家屋の中には、1981年以前に建てられた「旧耐震基準」の古い住宅が相当数含まれていました。
熊本県の新基準を満たす住宅は76%と低く、東京都や大阪府の83%を大きく下回っています。(※日本経済新聞4.20記事より)
しかしながら今回の熊本地震では、新耐震基準とみられる建物の中にも、倒壊しているものがあったと言われています。
耐震基準は、阪神・淡路大震災後の平成12年に現行の基準に改定されています。
ですので、新耐震基準であってもそれ以前に建築された木造住宅は現行の基準を満たしていないため、地震の揺れに対して弱い建物が多く、倒壊に至ったと考えられます。
また、その他の要因として、一部の専門家の話によると、震度6~7の大きな地震が連続して起きるという「想定外の揺れ」が発生したことが影響しているのではないかとのこと。
倒壊した建物の耐震基準については国交省建築指導課にて現在調査中で、その結果によっては現行の耐震基準が見直される可能性も…。
いずれにしろ問題は、いまだにその新耐震基準をも満たさない古い木造住宅が全国に900万戸以上も残っていることにあります。
私たちウッドピタは、こうした旧耐震基準の木造住宅を「外付け施工」で補強していく耐震工法をご提供いています。
ウッドピタスタッフブログでは、今回の熊本地震に関する現地調査を行い、弊社施工物件を調査した結果をまとめていますので是非ご参照ください。
私たちウッドピタは、こうした地震や耐震にまつわる情報の発信を続けながら、皆様の安心の生活に寄与できたらと思っています。
地震のこと、耐震のこと、工事のこと、これからもなんなりとご相談ください。