ウッドピタの地震防災コラム

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地震2016年4月20日

平成28年熊本地震・被害状況まとめ【4.19時点】

こんにちは。
2016年4月14日(木)21時26分頃、熊本県熊本地方でマグニチュード6.5を記録する大きな地震が発生しました。
その2日後となる4月16日(土)1時25分頃には、さらに規模の大きなマグニチュード7.3の地震が布田川活断層帯で発生しました。
前者を「前震」、後者を「本震」と定義したこの地震を、政府は「平成28年熊本地震」と命名。
前震は最大震度7を記録し、以後震度1以上の余震を500回以上観測しています。
今回の地震によりお亡くなりになられた方々とご遺族の皆様に謹んでお悔やみ申し上げると共に、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
一刻も早い復興をお祈り申し上げます。
なお、今回のウッドピタ地震コラムにおきましては、内閣府が発表した4月19日現在の被害状況を以下にまとめましたのでぜひご参照ください。

目次:

↓平成28年熊本地震被害状況① 地震の概要

↓平成28年熊本地震被害状況② 人的・物的被害の状況

↓平成28年熊本地震被害状況③ 避難の状況

↓全壊住宅の多くが旧耐震基準。熊本の新基準は76%どまり

↓震度7級の大地震に備えて読んでおきたいコラム一覧

平成28年熊本地震被害状況①
地震の概要(気象庁情報:平成28年4月19日6:00)

◎平成28年熊本地震・前震
ア 発生日時

・平成28年4月14日 21:26頃

イ 震源地(震源の深さ)及び地震の規模

・場所:熊本県熊本地方(北緯32度44.5分、東経130度48.5分)、深さ約11km(暫定値)
・規模:マグニチュード6.5(暫定値)

ウ 最大震度

震度7 熊本県熊本(益城町宮園)

エ 津波

・この地震による津波のおそれはなし。

◎平成28年熊本地震・本震

ア 発生日時

・平成28年4月16日 1時25分頃

イ 震源地(震源の深さ)及び地震の規模

・場所:熊本県熊本地方(北緯32度45.2分、東経130度45.7分)、深さ約12km(暫定値)
・規模:マグニチュード7.3(暫定値)

ウ 最大震度

震度6強 熊本県:南阿蘇村、熊本市中央区、熊本市東区、熊本市西区、菊池市、宇城市、合志市、大津町、宇土市、嘉島町

エ 津波

・津波注意報発表 4月16日 1時27分
・津波注意報解除 4月16日 2時14分

オ 地震活動の状況(気象庁情報:4月19日6:00現在)

・14日21時26分の地震以降、19日6時00分現在、震度1以上を観測する地震が590回発生。

平成28年熊本地震被害状況②
人的・物的被害の状況(警察庁・消防庁情報等19日06:45)

◎被害の状況(前震による被害を含む)

都道府県名 人的被害 住家被害 非住家被害 火災
死者 負傷者 全壊 半壊 一部破損 程度不明 公共建物 その他
重傷 軽傷 程度不明
山口県             3        
福岡県   1 13       224     1  
佐賀県   4 9                
熊本県 44 204 851   952 1275 837   63 49 14
大分県   4 20     3 15     1  
宮崎県   3 5     1 13        
合計 44 216 898   952 1279 1092   63 51 14

平成28年熊本地震被害状況③
避難の状況(消防庁情報:4月18日23:15現在)

(1) 避難指示・避難勧告発令状況
避難指示:2市1町1村 ( 1,410世帯 3,529名)
避難勧告:1市5町1村 (29,232世帯 73,355名)

(2) 避難所の状況
【熊本県】
・632箇所 93,874名(18日 19:40現在)

・屋外避難者なし
【大分県】
・39箇所 247名(18日 13:00現在)
・屋外避難者なし
【福岡県】
・16箇所 34名(18日 15:00現在)
・屋外避難者なし
【宮崎県】
・避難所を閉鎖 (18日 17:00現在)
・屋外避難者なし
【長崎県】
・4箇所 5名(18日 15:00現在)

以上、内閣府非常災害対策本部が平成28年4月19日7:45に発表した速報の一部で、数値等は今後も変わることがあります。
最新情報は内閣府ホームページ「熊本県熊本地方を震源とする地震に係る被害状況等について」にてご確認ください。

「熊本県熊本地方を震源とする地震に係る被害状況等について」

また、このウッドピタ地震コラムでも、情報がある程度確定した時点であらためて被害状況をまとめたコラムを掲載いたしますのでご了承ください。

全壊住宅の多くが旧耐震基準。熊本の新基準は76%どまり

被災した地域のうち、もっとも被害が目立ったのが、最大震度7を観測した熊本県益城町でした。
これまでに5400棟の損壊が確認されており、そのうちの750棟が全壊
調査は進行中ですので、被害規模はさらに拡大するとみられています。
益城町の調査によると、その全壊した家屋の中には、1981年以前に建てられた「旧耐震基準」の古い住宅が相当数含まれていたとのこと。
ちなみに全国の住宅約5200万戸のうち新基準を満たす住宅は82%のところ、熊本県は76%
阪神淡路大震災を経験した関西地区や、首都直下地震が危ぶまれている関東地区と比較し、地震に対する危機感が薄かったことについて熊本県建築課の担当者も認めていました。(※日本経済新聞4.20記事より)

こうした旧耐震基準の木造住宅の耐震補強には様々な方法がありますが、私たちウッドピタがご提案している「外付け施工」は、住んでいる方々にご負担をかけることなく施工できる耐震補強工法です。
ウッドピタスタッフブログの方では、福岡県内の進度5クラスのエリアでの弊社施工物件を調査した結果をまとめました。
熊本県内の施工物件についても調査結果が出次第、随時更新していく予定です。

阪神淡路大震災 (1)

阪神淡路大震災 (2)

阪神淡路大震災 (3)

▲阪神淡路大震災で倒壊した旧耐震基準の住宅

震度7級の大地震に備えて読んでおきたいコラム一覧

政府の地震調査委員会は、本震は活断層の「布田川断層帯」が活動して起きたと発表しました。
動いた断層はなんと約27キロ。断層東側は調査委員会が想定していなかった阿蘇山のカルデラ(くぼ地)にまで達していたことが明らかになっています。
活断層と地震の関わりについては以下の地震コラムでも触れていますのでぜひご参照ください。

長野北部地震の過酷な被害状況から学ぶ「直下型地震」恐怖と備え
阪神・淡路大震災から20年。戦後最大の大都市直下型地震を忘れない…

また、今回の地震でメディアでも数多く取り上げられたのが、東海大学阿蘇キャンパス近くの学生向けアパートの倒壊です。
少なくとも6棟が倒壊、学生3名の死亡が確認されました。
木造アパートの地震被害については以下の地震コラムに記述していますのでご参照ください。

賃貸アパートの耐震補強ウラ事情。大家さん必読です

最後に、避難所生活について書いた地震コラムも紹介しておきます。
前述した通り、避難所は各県で千か所以上、避難者は11万人以上にのぼり、今もなお余震に怯えながらたくさんの方々が身を寄せ合っています。
厳しい避難所生活については以下のコラムが参考になりますので是非ご覧ください。

3.11 大震災の教訓! 避難所生活の厳しい現実①
3.11 大震災の教訓! 避難所生活の厳しい現実②
3.11 大震災の教訓! 避難所生活の厳しい現実③

このように、これまでにたくさんの地震コラムを書いておきながら、それでも今回の地震の第一報を受けた時、しばらく現実として受け止めることができませんでした。
日本のどこかで地震が起きるたびに、心に言い聞かせていること。
「これは他人事じゃない」
たくさんの活断層と入り組んだプレートの上に位置する日本に住んでいる限り、地震はいつ起きても不思議ではありません。
万が一に備えて、私たちにできること。
私たちウッドピタは、こうした地震や耐震にまつわる情報の発信を続けながら、皆様の安心の生活に寄与できたらと思っています。
地震のこと、耐震のこと、工事のこと、これからもなんなりとご相談ください。

最後に、あらためまして、今回の熊本地震によりお亡くなりになられた方々とご遺族の皆様に対しご冥福をお祈り申し上げると共に、被災者の皆様に謹んでお見舞い申し上げます。