みなさん、こんにちは。
ウッドピタ事業本部の後藤です。
このたび熊本地方で発生した地震により、亡くなられた方々のご冥福を
お祈り申し上げますとともに、被災された皆様、そのご家族の方々に
謹んでお見舞い申し上げます。
一日も早い復興をお祈り申し上げます。
熊本地震が発生して2カ月が過ぎようとしています。
5月中旬に、熊本県内で弊社施工物件に被害が無いか調査を行いました。
調査結果は5/20掲載のブログで報告しております。
>平成28年 熊本地震における耐震補強済み物件の状況について②
その際に、震度7を2回観測した益城町で木造住宅について調査も行いました。
調査を行ったのは5月中旬で地震発生から1ヶ月経った頃でしたが、
ようやく公道を塞いだ倒壊建物の撤去が終わったところで、
まだまだ倒壊した建物がそのまま残っている状況でした。
倒壊している建物をみると、
昭和56年以前(旧耐震基準)の建物だけではなく、
それ以降の新耐震基準で建てられた建物でも被害を受けていました。
耐震基準は、大きな改定が①昭和56年、②平成12年に行われています。
②の改定については、阪神・淡路大震災での木造住宅をはじめとする建物への
甚大な被害をうけての改定で、それ以降が現行の基準です。
それぞれの改定点としては、
①では必要な壁の量について、②では壁の配置(建物のバランス)について
が大きなポイントです。
その他に接合金物(量や使用する物の指定)についても厳しくなっています。
上記の写真は、弊社で熊本地震後の現地調査時に撮影したものです。
左側の住宅は昭和56年以前に建てられたと思われますが、
地震により倒壊していました。
右側の住宅は阪神淡路大震災以降、平成12年の耐震基準改定以降に
建てられたと思われます。
こちらは屋根瓦の一部が落下し、壁にクラックが入っていましたが、
その他に大きな被害は見られませんでした。
同じ揺れの大きさだったにもかかわらず、その差は歴然です。
上記の住宅は昭和60年頃建てられ、新耐震基準ではありますが、
現行の基準への改正以前の建物です。
外側からみると倒壊はしていませんが、
内部は崩壊し、生活できる状態ではありませんでした。
応急危険度判定でも「危険」を意味する、赤い紙が貼られています。
今回、調査した建物は地震被害を受けた建物の一部に過ぎません。
新聞記事によると、平成12年以降の現行の基準で建てられた木造住宅でも
地震によって倒壊しているようです。
この状況を受けて耐震基準が改定されるかどうかはわかりませんが、
「私の家は大丈夫」という意識を変えることは必要なのかもしれません。
耐震化を行うことで、想定されている首都直下地震や南海トラフ地震による
被害を小さくすることは可能です。
出典:平成25年12月24日中央防災会議 【首都直下地震対策検討ワーキンググループ】
出典:内閣府「南海トラフ巨大地震の被害想定について(第一次報告)」
弊社では、「熊本地震に学ぶ」と題し、各エリアで特別セミナーを開催し、
地震の概要や現地の被害状況のまとめ、また木造住宅の耐震補強の必要性について
詳しく解説しております。
今後、発生が危惧されている首都直下地震、南海トラフ地震の
想定される被害や備えとして今何をすべきかについても
サブテーマとして取り上げておりますので、ぜひお越しください。
>特別セミナースケジュールはこちら
お近くの各会場へのご来場をお待ちしております。
ウッドピタスタッフ 後藤
>ウッドピタホームページはこちらから