みなさん、こんにちは!
株式会社ウッドピタ大阪支店の古野です。
私は、鉄筋コンクリート造の建物に対する耐震補強工法「ピタコラム」の施工管理をしており、
現在奈良市内で河合第一中学校の耐震補強工事を担当しています。
先日、阪神淡路大震災から19年が経過し各地で追悼行事が催され、
被災地は祈りに包まれました。
犠牲者の冥福を祈って灯す竹灯籠の竹筒には、
東日本大震災への追悼・復興の願いが一緒に込められます。
阪神淡路大震災のその後を考えることは、東日本大震災のその後を考えることでもあります。
私は、地震大国・日本の将来に対して日々不安を感じており、
昨年に引き続いて震災の経験と教訓を発信し、1.17を忘れずに語り継ぐため、
ひょうご安全の日のつどいとして「1.17ひょうごメモリアルウォーク2014」
「1.17のつどい」「交流ひろば・ステージ」「防災訓練」に参加しました。
追悼行事は、最も多かった震災15年目(2010年)より4割近く減っている現状もありますが、
震災後に生まれた小中学生らが災害の記憶を継承する取り組みを報告し、
若い世代こそ災害の経験や教訓を語り継がなければいけない必要性が訴えられました。
現在は、震災の影響で液状化現象などで苦しんだポートアイランドもすっかり整備され、
震災の爪痕を感じさせるものは少なくなり、
神戸・阪神間の街はしゃれた町並みを取り戻すなど着実に街は復興してますが、
下記の残る課題も山積しています。
・復興まちづくり事業を唯一継続する新長田駅の再開発は、地元の意見調整や土地買収が
難航し、完了予定が大幅にずれ込んでいる
・「県震災復興研究センター」による検証では、酒造会社の激減など、
地場産業の復興が厳しい一面が報告されている
・復興を引っ張った製造業も撤退や休止が相次ぎ、「復興のシンボル」と呼ばれた
神戸製鉄所の高炉は3年後に姿を消す予定である
そして近年は、新たな重要課題としてテレビの特集報道でも取り上げられていましたが
被災者の高齢化が深刻になってきています。
被災者らが入居する「災害復興住宅」の高齢化率は過去最高を更新し、
返還期限が20年と定められた復興住宅を神戸市が買い取ると発表しましたが
対象は一部にとどまり、高齢者の孤立化が進む恐れがあり、
NPO法人が保育士を目指す学生らに声をかけるなどして、
独居高齢者への訪問活動の継承を目指しています。
現在も復興住宅に住む単身の高齢者は増え続けており、独り暮らしで誰にもみとられずに亡くなる
「独居死」も少なくないとのこと・・・・・。
私は、阪神淡路大震災では死亡者の約8割が
建物の倒壊や家具の転倒による原因だったことを再認識し、
木造建築物の耐震診断・耐震改修工事をこれからも呼びかけていきます。
国や地方公共団体は、耐震性が不十分な住宅が依然として約1,050万戸あることは
無視できないとし、耐震診断・耐震改修工事を後押しするために
「助成」「税制」「融資」の3つの支援策を設けています。
耐震化は、人命を守り被害を最小限に食い止めるための重要な対策です。
思い出せば東日本大震災後においても、防災について改めて考えるきっかけになればと、
「住宅の耐震診断・耐震改修工事」の促進や「ストッパーやL字金具による家具の防災対策」などが
毎日のようにクローズアップされテレビなどでも公開されていました。
今年こそ風化しがちな防災意識を新たに見直す機会として、木造の自宅や所有するアパートなどの
耐震に関するご相談をウッドピタまでお問い合わせ下さい。
ウッドピタスタッフ 古野